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エンジニア職務経歴書の書き方|SES複数現場対応テンプレートと具体例で完全解説
キャリア2026年3月16日· 24分で読める

エンジニア職務経歴書の書き方|SES複数現場対応テンプレートと具体例で完全解説

転職職務経歴書SESキャリア書類選考

この記事の要点

エンジニアの職務経歴書の書き方をSES・複数現場経験者の特殊事情に対応して解説。採用担当が評価する書き方の具体例、プロジェクト経験の整理方法、すぐ使えるテンプレートを紹介します。

エンジニア職務経歴書の構成テンプレート

転職活動でつまずきやすい場所の1つが職務経歴書だ。特にSESエンジニアにとっては「複数の現場を経験してきたが、どう整理すればいいかわからない」「担当した業務が似たような内容ばかりで書くことが少ない気がする」という悩みが多い。

採用担当者が職務経歴書を見る時間は、平均して30秒〜2分程度だと言われている。その短い時間で「このエンジニアは何ができるのか」「どのプロジェクトでどんな役割を担ったか」「入社後に活躍できそうか」を判断している。

この記事では、SESエンジニア特有の悩み(複数現場・短期案件・客先常駐ゆえの成果の見えにくさ)に対応しながら、採用担当者に刺さる職務経歴書の書き方を具体例とテンプレートで解説する。

採用担当が職務経歴書でチェックしていること

書き方の話に入る前に、読む側が何を見ているかを理解しておく。採用担当者・エンジニアリングマネージャーが職務経歴書で確認しているポイントは大きく5つだ。

1. 経験年数と技術スタック

「JavaかPythonか」「バックエンドかフロントかインフラか」「何年の経験か」は最初に確認する。スキルマップで応募要件に合うかを一次スクリーニングしている。

2. プロジェクト規模と役割

「チーム5名のメンバー」と「チーム20名のバックエンドリーダー」では印象が全く異なる。チーム規模・役割・責任の範囲を具体的に書かないと、実力が伝わらない。

3. 定量的な成果

「開発を担当しました」より「APIのレスポンス速度を40%改善しました」の方がはるかに印象に残る。数値が出せない場合でも、規模感・関与度で代替できる。

4. 技術の深さ

書いてある技術が「名前だけ知っている」レベルか「設計・実装まで担当した」レベルかは、記述から読み取れる。「使用技術: AWS」より「AWS(EC2, RDS, CloudFront)を使ったインフラ設計・構築を担当」の方が、経験の深さが伝わる。

5. 読みやすさ・整理力

情報の整理の仕方は、そのまま「ドキュメントを書く能力」として見られる。ごちゃごちゃした職務経歴書は「設計書も読みにくそう」という印象につながる。

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職務経歴書の基本構成

エンジニアの職務経歴書は以下の4セクションで構成するのが一般的だ。

職務経歴書の記入例と書き方ポイント

セクション1: 職務要約(3〜5行)

職務経歴書の冒頭に置く「自分のプロフィールの概要」だ。採用担当者がここを読んで「詳細を読む価値があるか」を判断する。

悪い職務要約の例:

Javaを使ったシステム開発を5年間行ってきました。
SESとして複数の現場でWEB系の開発を担当してきました。
今後はより良い環境でスキルアップしたいと思っています。

良い職務要約の例:

バックエンドエンジニアとして5年間のJava開発経験を持ちます。
SESとして金融・流通・EC領域の5つのプロジェクトに参画し、
Spring Boot × AWSを使ったRESTful API設計・実装を主に担当。
3年目からはチームのバックエンドリーダーとして、
設計レビュー・コードレビュー・新人OJTも経験しています。

ポイントは「どの領域の」「何年の」「何の経験があり」「どのくらいの役割まで担ったか」を具体的に書くことだ。

セクション2: スキルマップ

使用できる技術をカテゴリ別に整理するセクション。見やすさのために表形式を使うと良い。

カテゴリ技術・ツール経験年数・レベル
言語Java5年(設計・実装・レビュー)
言語Python1年(スクリプト・バッチ処理)
FWSpring Boot4年
DBPostgreSQL4年、MySQL 2年
クラウドAWS(EC2, RDS, S3, Lambda)3年
コンテナDocker2年
CI/CDGitHub Actions, Jenkins2年
その他Git/GitHub, JIRA, Confluence4年

書き方のコツ:

  • 「知っている」と「実務で使えた」は分けて書く
  • 経験が浅いものは「〇ヶ月・個人開発レベル」と正直に書く方が信頼感がある
  • 資格がある場合はスキルマップに含める(AWS認定, 基本情報技術者など)

セクション3: 職務経歴(プロジェクト詳細)

最も重要なセクション。プロジェクトごとに以下の形式で書く。

プロジェクト記述テンプレート:

【プロジェクト名】○○システムの開発・保守
【期間】2023年4月〜2025年3月(24ヶ月)
【チーム規模】全体: 12名 / 開発チーム: 6名
【役割】バックエンドエンジニア(後半はバックエンドリーダー)
【使用技術】Java 17 / Spring Boot 3.x / PostgreSQL / Docker / AWS(EC2, RDS, S3) / GitHub Actions

【プロジェクト概要】
大手流通企業の社内向け在庫管理システムのリニューアル開発。
月間10万件の在庫データをリアルタイムで管理するシステムを
モノリシックなJavaアプリからマイクロサービスへ段階的に移行。

【担当業務】
- 在庫照会API(20本)の設計・実装
- バッチ処理の実装・最適化(日次在庫同期処理)
- 外部物流システムとのAPIインテグレーション
- 単体テスト・結合テストの作成(カバレッジ75%達成)
- コードレビュー(チームメンバー4名分)
- 新人エンジニア2名のOJT担当

【成果・実績】
- バッチ処理の実行時間を30分から12分に短縮(60%改善)
- APIレスポンス速度の中央値を800msから200ms以下に改善
- コードレビュー導入によるバグ発生率を前フェーズ比30%削減

セクション4: 自己PR(3〜5行)

職務要約が「経歴の概要」であるのに対し、自己PRは「強み・スタンス・今後やりたいこと」を書く場所だ。

良い自己PRの例:

「技術的な問題の根本原因を特定し、チームに共有・改善する」ことを
意識してエンジニアリングに取り組んできました。
SESで5つの現場を経験する中で、初めて触れる技術・コードベース・
チームの開発文化に短期間でキャッチアップしてきた経験から、
変化への適応力と課題特定力を強みとしています。
次のステップとして、一つのプロダクトに長期的に関わりながら
技術と業務知識の両面で専門性を深めたいと考えています。

SES複数現場経験者向けの書き方

SESエンジニアが職務経歴書を書く際に特有の悩みとその対処法を整理する。

悩み1: プロジェクトが多くて整理できない

対処法: 3段階の優先度で仕分ける

優先度基準記述方法
役割が大きい・成果が明確・使用技術が求人と合うフルテンプレートで詳しく
経験したが役割が小さい・期間が短い簡潔に3〜5行でまとめる
古い・技術的に薄い・成果が不明「その他: ○件のシステム開発に従事」でまとめる

直近3〜5年のプロジェクトを「高・中・低」に分類して、高優先度のものだけをフルテンプレートで書く。

悩み2: 同じような技術・業務ばかりで差別化できない

対処法: 役割の「深さ」を書く

// 差別化できていない例
「2023年: A社の基幹システム開発(Java, Spring Boot)」
「2024年: B社の業務システム開発(Java, Spring Boot)」

// 差別化できている例
「2023年 A社: メンバーとして実装担当。コードレビューを受ける立場」
「2024年 B社: バックエンドリーダーとして設計・レビュー・後輩育成まで担当」

同じ技術でも「何ができるようになったか・役割がどう変わったか」をキャリアの成長として示すことができる。

悩み3: 客先常駐ゆえに成果が自分のものか曖昧

対処法: 「自分が担当した部分」を明示する

チームで達成した成果を「自分の成果」として書くことへの抵抗感は多くのエンジニアが持っているが、自分が関与した部分を正直に書けば問題ない

// 過大に見せようとしている(避けるべき)
「システム全体のパフォーマンスを50%改善」

// 自分の関与を正確に書いた例
「担当したバッチ処理の最適化で実行時間を50%短縮(30分→15分)。
 最適化の手法をチームに共有し、他の処理にも横展開された」

「自分がやったこと」と「チームで達成したこと」を区別して書くと誠実さが伝わる。

エンジニア転職の準備完全ガイド

職務経歴書の作成はエンジニア転職準備の一部。全体の準備ステップを確認しよう

NG記述パターンと修正例

採用担当者が「通過させたくない」と感じる記述パターンと、その修正例を対比で紹介する。

NG1: 受け身な表現ばかり

NG:

ECサイトのバックエンド開発を担当しました。
Java・Spring Bootを使用したAPIの開発を行いました。
テストについても対応しました。

OK:

EC事業者向けカタログ管理システムにおいて、商品検索APIの設計・実装を主導。
Elasticsearchを導入した全文検索機能を提案・実装し、
検索レスポンス速度を従来比60%改善。テスト設計も担当し、
E2Eテストの自動化でリリース前の手動確認工数を週8時間削減。

能動的な動詞(「主導」「提案」「担当」)と成果をセットで書く。

NG2: 技術名だけ羅列する

NG:

使用技術: Java / Spring Boot / AWS / Docker / Kubernetes / Redis / Elasticsearch /
PostgreSQL / MySQL / React / TypeScript / GitHub / Jenkins / Terraform

OK:

【主な技術(実務経験あり)】
Java(5年), Spring Boot(4年), PostgreSQL(4年), Docker(2年),
AWS(EC2/RDS/S3: 3年, Lambda: 1年)

【実務経験あり・基礎レベル】
React/TypeScript(個人開発・1年), Kubernetes(学習中)

「知っている」と「実務レベル」を正直に区別することで、かえって信頼感が上がる。

NG3: プロジェクト一覧が全て同じ深さ

NG:

2021年4月〜7月: A社(Java, Oracle)
2021年8月〜2022年3月: B社(Java, MySQL)
2022年4月〜12月: C社(Java, PostgreSQL, AWS)
2023年1月〜現在: D社(Java, Spring Boot, AWS, Docker)

OK:

【詳細記述: 2023年1月〜現在 D社案件】
...(フルテンプレートで記述)

【概要: 過去の案件】
2021年4月〜2022年3月: 2現場のシステム開発(Java, Oracle/MySQL)にメンバーとして従事
2022年4月〜12月: C社(Java, PostgreSQL, AWS)でAPI開発担当

直近・最も力を入れた案件を詳しく、それ以外は簡潔にまとめてメリハリをつける。

応募企業に合わせたカスタマイズ

職務経歴書は、応募する企業によって強調する部分を変えると通過率が上がる。同じ経歴でも、何を前面に出すかで印象が変わる。

企業タイプ別の職務経歴書カスタマイズポイント

自社開発企業向け

  • プロダクトへの関与(ユーザーストーリー・仕様検討への参加経験)を強調
  • 技術選定の判断経験があれば記述
  • 個人開発・OSSへのコントリビューションがあれば記載
  • GitHubリンクを忘れずに

大手SIer・上流工程向け

  • 要件定義・基本設計への関与経験があれば詳細に書く
  • チームリーダー・OJT担当などの役割を強調
  • コミュニケーション・調整業務の経験も価値として書く
  • 資格(基本情報・応用情報・ITIL等)があれば強調

スタートアップ・ベンチャー向け

  • スピード感・主体性を示す経験を前面に出す
  • 「自分で提案して実現した」エピソードを具体的に書く
  • 技術的な幅広さ(フロント・バック・インフラの複数経験)があれば記載

職務経歴書と合わせて準備するもの

職務経歴書単体よりも、セットで準備しておくと書類通過率が上がるものがある。

GitHubプロフィール

エンジニア転職でGitHubリンクを載せない選択肢はほとんどない。最低限以下を整備しよう。

GitHubプロフィールチェックリスト:

  • アカウント名がわかりやすい(本名かハンドルネームを統一)
  • プロフィール画像を設定
  • 自己紹介文にスキルセットを記載
  • コントリビューショングラフが最近の活動を示している
  • 代表的なリポジトリ(3〜5個)をピン留めしREADMEを整備

ポートフォリオ(任意だが有効)

完璧なものでなくていい。「Vercelにデプロイされた動くアプリ」があれば、それがポートフォリオになる。

ポートフォリオのポイント:

  • READMEに技術選定の理由を書く
  • 「なぜ作ったか」「どんな課題を解決したか」を1段落で説明する
  • スクリーンショットかデモリンクを用意する

職務経歴書の最終チェックリスト

提出前に以下を確認する。

  • 誤字・脱字がない(特に技術名: SpingではなくSpring)
  • 会社名・プロジェクト名に機密情報がないか(NDAの範囲を確認)
  • 日付が正確か(入社・退社日、プロジェクト期間)
  • 定量的な数値に根拠があるか
  • スキルマップの技術名と経験年数が実態と一致しているか
  • 読み返して「30秒で何者かわかるか」を確認する

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まとめ: 職務経歴書は「読む人の時間」を最優先にする

職務経歴書の本質は、採用担当者に**「この人は何ができるか」を短時間で理解させること**だ。

SES経験者が陥りやすいのは「全部書こうとする」こと。プロジェクトが多ければ多いほど、書く量が増え、結果として「何ができるかわからない書類」になってしまう。

職務経歴書作成の3原則:

  1. 絞る: 全プロジェクトを書かない。高優先度の3〜5件を詳しく書く
  2. 具体化する: 役割・使用技術・成果を定量的・能動的に書く
  3. メリハリをつける: 重要な部分を詳しく、それ以外は簡潔に

この3原則を守って書き直すだけで、書類通過率は大きく変わる。

まず今の職務経歴書を全部書き出して、「高・中・低」で優先度を分類してみてほしい。それだけで、次に何をすべきかが見えてくる。

よくある質問

QSES経験が多くてプロジェクトが多すぎます。全部書く必要がありますか?+
A

全部書く必要はありません。直近3〜5年のプロジェクトを中心に、役割・使用技術・成果が明確に書けるものを選んで書きましょう。古いプロジェクトや技術的に薄いプロジェクトは「その他:〇件のシステム開発に従事」とまとめて記述するだけで十分です。

Q職務経歴書はA4何枚が適切ですか?+
A

経験年数にもよりますが、2〜3枚が一般的です。1枚だと情報が少なすぎる印象を与え、5枚以上になると読まれにくくなります。複数のプロジェクト経験がある場合は、重要なものを詳しく、それ以外は簡潔に書いてメリハリをつけましょう。

Q成果を数値化できない業務はどう書けばいいですか?+
A

規模感(チーム人数・期間・案件規模)や自分の役割の範囲(設計まで担当したか、実装だけか)で代替的に表現できます。「5名チームのバックエンドリーダーとして設計・実装を担当」は、数値はなくても役割の重さが伝わります。

Q転職回数が多くても職務経歴書は書けますか?+
A

書けます。転職回数が多い場合は「各社での成長ストーリー」を職務要約で明確にすることが重要です。「なぜ転職したか」より「各ステップで何を得たか・次に活かしたか」を軸に書くと、一貫したキャリア観として伝わります。

QGitHubのリンクは職務経歴書に載せた方がいいですか?+
A

公開リポジトリがあれば載せることを強くおすすめします。特にコントリビューショングラフが充実しているか、個人開発のリポジトリにしっかりREADMEが書かれているかを確認してから載せましょう。空のリポジトリや活動していないアカウントは載せない方が無難です。

テックキャリア解析所 編集部

元SESエンジニア|IT業界10年

SES・SIerでの実務経験をもとに、ITエンジニアのキャリア設計・転職・スキルアップに関する情報を発信しています。