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個人受託開発の始め方|最初の1件を取るまでの全手順
キャリア2026年3月17日· 22分で読める

個人受託開発の始め方|最初の1件を取るまでの全手順

フリーランス個人受託副業案件獲得エンジニア

この記事の要点

フリーランス未経験から個人受託開発の初案件を取るための現実的な手順を解説。案件の見つけ方、提案文の書き方、単価の決め方、クライアントとの交渉まで、最初の1件に特化して説明します。

個人受託開発で最初の1件を取るまでのロードマップ

最初の1件を取るまでが、受託開発の9割の難しさだ

個人受託開発で月20〜30万円を稼いでいるエンジニアは存在する。ただし、そのほとんどが「最初の1件を取るまでが一番大変だった」と言う。

最初の1件がない状態では、何を提案しても「実績がないので今回は遠慮します」で終わる。かといって実績がないと最初の1件が取れない——という構造的な矛盾がある。

この記事はその矛盾を突破するための具体的な手順に特化している。

「個人受託で独立したい」「副業として受託を始めたい」という人が、最初の1件を取るまでにやるべきことを段階的に整理する。

まず数字を確認しておく。個人受託の場合、クラウドソーシング経由で月20〜30万円を安定して稼いでいる人の割合は、登録者全体の5〜10%程度だと言われている。残り90%は「試して撤退」か「月1〜3万円の低収益で継続」のどちらかだ。

受注できる人の共通点

  • できることを具体的に書ける:「Webアプリ開発」ではなく「ReactとNode.jsでCRUDアプリを3本作成、GitHubで公開中」のように、根拠を伴った自己紹介ができる
  • 初期単価を下げる覚悟がある:最初の3件は実績構築と割り切り、採算度外視で丁寧な仕事をする
  • クライアントの言語で提案できる:エンジニアは技術用語で提案しがちだが、クライアントが聞きたいのは「いくらで、いつまでに、何ができるか」だけ

受注できない人の共通点

  • プロフィールが空白または汎用的:「何でも開発できます」は信用されない
  • 提案文が定型文:コピペ感のある提案文はクライアントに一瞬でわかる
  • 単価の根拠がない:なぜその金額なのかを説明できない

最初の1件を取るまでの6ステップ

ステップ1:受託案件を探すプラットフォームの選び方

個人受託の案件を探せる主な場所を整理する。

プラットフォーム案件の特性初心者適性
クラウドワークス案件数が多い。単価は低め。LP・WordPress中心
ランサーズクラウドワークスと競合。発注者の質がやや高め
Coconala定額サービス出品型。小規模案件が多い
SNS(Twitter/X)単価交渉の余地あり。関係性が重要低〜中
知人紹介成約率が最も高い。最初の1件として最適

最初はクラウドワークスとランサーズで実績を作り、SNSや紹介に移行するのが一般的なルートだ。

クラウドソーシングの注意点

クラウドワークスとランサーズには、**提案数の上限(週に使える応募ポイント)**がある。無計画に応募を繰り返すと、勝ち目のない案件に弾薬を消費することになる。

1件1件の提案文を丁寧に書くことが、長期的には成約率を上げる。

ステップ2:受注できるプロフィールを作る

プラットフォームに登録した後、多くの人が「プロフィール文を3行書いて案件に応募する」という間違いを犯す。

クライアントはプロフィールを確認した上で面接相当の質問をするかどうかを判断する。プロフィールが弱ければそもそも返信が来ない。

プロフィールに書くべき内容

  1. できること(技術スタック):「できます」ではなく「使ったことがある技術+使ったプロジェクトの概要」
  2. 実績(あれば):社名は出せない場合、「製造業向けの在庫管理システムのフロントエンド開発に参画」のように匿名化して記載
  3. ポートフォリオURL:GitHubとデプロイ済みのアプリのURL
  4. 納期の目安:「〇〇規模のサイト構築なら2〜3週間」と書くと具体性が増す
  5. 連絡対応時間:副業の場合は「平日20時以降、休日随時対応」のように正直に書く

ポートフォリオがない場合

実務経験はあるが公開できる作品がない——このパターンは多い。対処法は2つある。

自前で作って公開する: 小さいアプリ(TODOアプリより複雑だが、SaaSほどではない規模)をGitHubに上げ、Vercelなどでデプロイする。採用側は「動くものを自分で公開できるか」を見ている。

受託案件をポートフォリオにする: 初受注後に「ポートフォリオへの掲載許可」を契約書に含める。最初の1件を受注する際に交渉する価値がある。

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ステップ3:勝ちやすい案件の選び方

初受注を目指す段階では、案件の選び方が成否を分ける。

避けるべき案件の特徴

  • 要件が曖昧すぎる:「いい感じのサイトを作ってほしい」——方向性がない案件はスコープクリープ(要件の無限拡大)が起きやすい
  • 予算が市場相場の1/3以下:LP制作を1万円で依頼している発注者は、要求水準だけは高いケースが多い
  • 発注者のレビューがない、または評価が低い:実績ゼロの受注者が評価の低い発注者を相手にすると、揉めた際に不利

初受注に向いている案件の特徴

  • 小規模かつ要件が明確:「WordPressで5ページのコーポレートサイトを作りたい」のように、成果物が明確
  • 発注者に実績がある(複数回の発注歴):慣れている発注者は要件整理もうまい
  • プロジェクト期間が1ヶ月以内:副業の場合、長期案件は管理コストが高い
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ステップ4:受注につながる提案文の書き方

提案文は、受注を決める最大のファクターだ。

多くの応募者が「私はXXの経験があります。ぜひ担当させてください」という定型文を送る。これはクライアントに何も伝えない。

提案文の構成

1. クライアントの課題への共感(1〜2行)
2. その課題に対してどう対応するか(技術的アプローチ)
3. 類似経験・ポートフォリオへの誘導
4. 見積もりの根拠
5. 納期の提示
6. 質問(1〜2個)

質問を入れる理由: 質問はクライアントの関心を引く。「この案件に真剣に向き合っている人だ」という印象を与えやすい。また、要件の不明点を提案前に潰すことで、受注後のトラブルも減る。

提案文の例(悪い例と良い例)

悪い例:

「WordPressでのサイト構築経験があります。御社のご要望にお応えできると思いますので、ぜひ担当させてください。よろしくお願いします。」

良い例:

「サイトリニューアルについて、要件を確認しました。現在のサイトのページ遷移が多く直帰率が高いという点は、ナビゲーション構造の見直しで改善できると考えています。私はWordPressでコーポレートサイトを4件構築しており、うち1件はポートフォリオに掲載しています。5ページ構成・既存デザインあり・新規コーディングの場合、3週間・12万円が目安です。ひとつ確認ですが、ロゴデータや企業カラーのガイドラインは既にお持ちでしょうか?」

ステップ5:単価の決め方と交渉

初受注前後の単価設定は、多くの人が迷う部分だ。

時給換算で単価を逆算する

受注前に時給を設定し、そこから案件単価を逆算するのが現実的だ。

経験年数推奨時給設定(初期)LP制作(20時間想定)
1年未満1,000〜1,500円2〜3万円
1〜3年2,000〜3,000円4〜6万円
3年以上3,000〜5,000円6〜10万円

重要なのは「実際にかかる時間の1.3〜1.5倍を見積もること」だ。 初受注の案件は想定外の対応が多く、要件確認・修正対応・ドキュメント整備などに想像以上の時間がかかる。

単価交渉で使えるフレーム

クライアントから「もう少し安くならないか」と言われた場合、スコープを削る提案をするのが正しい交渉だ。

  • 「修正回数を2回に限定することで、〇〇円お安くできます」
  • 「デザインは既存テンプレートを流用することで、〇〇円削減できます」
  • 「テスト環境の構築を省いてよければ、〇〇円で対応できます」

「そこまで下げられない」と言うだけでは交渉が終わる。スコープと価格のトレードを提示することで、プロとしての姿勢を示せる。

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ステップ6:初回案件を無事に納品する

受注後は「良い仕事をして、次につなげる」ことが最優先だ。

納品前のチェックリスト

  • 要件定義書(またはヒアリングシートへの回答)を発注者と確認済み
  • 修正回数・納期・対応範囲を契約書またはチャットで合意済み
  • 成果物の動作確認を複数ブラウザ・デバイスで実施済み
  • 納品物の引き渡し方法(GitHub、FTP、管理画面のアカウント付与等)を事前に確認済み

納品後にやること

  1. レビュー依頼:プラットフォーム上でのレビューは次の受注率を大きく左右する。納品後に「よろしければ評価をいただけると幸いです」と伝える
  2. ポートフォリオへの掲載許可確認:事前に契約書で許可を取っておくのがベストだが、納品後でも「過去事例として掲載してもよいですか」と聞けることが多い
  3. 継続案件の打診:「今後も類似の案件があればご連絡ください」の一言を添える

個人受託を継続して安定させるには

最初の1件を取ったあと、多くの人が「次が取れない」という状態に陥る。

リピートと紹介を仕組み化する

個人受託で安定して稼いでいる人の共通点は、リピートと紹介の比率が高いことだ。

  • リピート率を上げる:納品後のアフターフォロー(軽微な修正対応・使い方説明)を惜しまない。「あの人に頼んで良かった」という体験を作れると、同じクライアントから継続案件が来る
  • 紹介を生む:「もし知り合いで困っている方がいれば紹介してください」を一言添えるだけで、紹介経由の案件が生まれることがある

クラウドソーシング依存を卒業する

クラウドソーシングは手数料が高い(約20%)。月30万円の受託収入があれば、手数料だけで6万円を失っている計算だ。

SNSやブログでの情報発信を通じて直接問い合わせが来るルートを作ることが、個人受託を安定させるための中期的な課題になる。

個人受託で避けるべきトラブルと対策

初受注後に起きやすいトラブルを把握しておくと、事前に防ぎやすくなる。

よくあるトラブルと対処法

スコープクリープ(要件の無限拡大)

  • 対処法:最初の合意に「追加対応は別途見積もり」と明記する
  • 交渉フレーズ:「ご要望の追加機能は当初のスコープ外になりますので、〇〇円で対応できます」

報酬未払い

  • 対処法:クラウドソーシングのプラットフォームを通じて取引する。直接取引の場合は前払いまたは中間払い(50%着手金)を要求する

修正が終わらない

  • 対処法:契約書に「修正回数は3回まで、それ以降は1回〇〇円」と明記する
  • 修正3回目になったら「今回が最後の修正になります」と事前に伝える

仕様理解のズレ

  • 対処法:ヒアリング後に要件定義書を作成し、発注者の承認を書面で取る(Chatのテキスト承認でも可)

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まとめ:最初の1件に集中して、あとはリピートで積み上げる

個人受託開発で最も難しいのは、最初の1件を取ることだ。

最初の1件を取るためにやること:

  • プロフィールとポートフォリオを具体的に整える
  • 初期単価を下げて実績とレビューを優先する
  • 提案文でクライアントの課題を先に理解する姿勢を見せる

1件目が取れたらやること:

  • 丁寧な納品でレビューをもらう
  • ポートフォリオへの掲載許可を取る
  • 継続・紹介の可能性を育てる

最初の1件は、金銭的な見返りよりも次の受注につながる資産を作る作業だと割り切ること。その視点で動ければ、2件目・3件目の獲得はぐっとスムーズになる。

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よくある質問

Q個人受託開発の最初の案件を取るのにどれくらいかかりますか?+
A

提案開始から初受注まで平均1〜3ヶ月が現実的な目安です。クラウドソーシングに登録した直後から提案を始めると、最初の1〜2週間は返信すらこない状態が続きます。実績がゼロの状態では提案20〜30件出して1件受注できれば十分な成功率です。

Q個人受託開発の最初の単価はいくらに設定すればいいですか?+
A

時給換算1,000〜1,500円が現実的な初期設定です。「実績ゼロの状態で相場単価を要求する」のは採用されません。最初の1〜2件は赤字覚悟で実績を作り、レビュー・ポートフォリオを積み上げてから値上げするのが定石です。

Qエンジニア歴1年未満でも個人受託は取れますか?+
A

取れますが、できること・できないことを正直に書く必要があります。LP制作・WordPress構築・簡単なLINE Bot開発など、比較的シンプルな案件から始めるのが適切です。背伸びして取った案件で炎上すると、その後の受注に影響します。

Q個人受託の契約はどのように結べばいいですか?+
A

クラウドワークスやランサーズ上で完結させるのが最初は安全です。プラットフォームを通せば報酬の未払いリスクは大幅に低減できます。直接取引に移行する場合は、業務委託契約書・請求書・NDAの最低3種類の書類を準備してから始めましょう。

Q個人受託をしながら会社員を続けることはできますか?+
A

会社の就業規則次第です。副業禁止の会社では許可なく受託をすると懲戒リスクがあります。まず就業規則を確認し、副業可能な場合でも「競業避止条項」に該当しないかをチェックしてください。疑わしい場合は法務部門や社労士に確認するのが安全です。

テックキャリア解析所 編集部

元SESエンジニア|IT業界10年

SES・SIerでの実務経験をもとに、ITエンジニアのキャリア設計・転職・スキルアップに関する情報を発信しています。