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PHPはオワコンじゃない|求人数・年収・フレームワーク別シェアのデータで答える
スキル2026年3月15日· 17分で読める

PHPはオワコンじゃない|求人数・年収・フレームワーク別シェアのデータで答える

PHPLaravelプログラミング将来性年収

この記事の要点

「PHPはオワコン」という声が絶えないが、データはそう言っていない。求人数・GitHubシェア・年収相場・Laravelの現実を数字で示し、PHPエンジニアのキャリア戦略を解説する。

PHP将来性データ:求人数・Webシェア・年収相場の図解

「PHPオワコン」をデータで検証する

「PHPはオワコン」という言説は2015年頃から繰り返されている。10年以上言われ続けているが、PHPはまだ現役だ。

ではなぜ「オワコン」と言われるのか。そしてデータは何を示しているのか。感情論ではなく数字で確かめる。

PHPエンジニアとして働いている人、PHPを学ぼうとしている人、転職を考えているPHP経験者——全員に向けて、現実を整理する。

PHPの現状データ(2026年時点)

まず数字を見る。

Web上でのシェア

W3Techsのデータによると、2026年時点でサーバーサイド言語としてPHPを使用しているWebサイトは約77%。これはWordPress(全Webサイトの約43%)が牽引しているためだが、実数として圧倒的なシェアだ。

2位のASP.NET(約7%)、3位のJava(約4%)と比べると、PHPの存在感は歴然としている。

GitHubでの利用状況

Stack Overflowの2025年開発者調査では、PHPの利用率は約21%。Pythonの54%、JavaScriptの62%より低いが、依然として主要言語の一つだ。

新規プロジェクトでの採用率は確かに下がっているが、既存のPHPコードベースのメンテナンス需要は長期間続く。

日本の求人市場

日本の主要求人サイトにおけるPHP関連求人数(2026年3月時点):

言語国内求人数(推定)特徴
PHP非常に多いLaravelが主流、WordPress案件も多数
Java多いSES・大企業システムが多い
Python多いAI/データ・バックエンド
Go中程度高単価、希少性高
Ruby少なめRails案件は減少傾向

PHPの求人数は、Goの2〜3倍程度の水準を維持している。「オワコン」の言語の求人数としては説明がつかない。

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PHPが「オワコン」と言われる理由の解剖

エンジニアがコードをレビューしているイメージ。PHPの歴史と現在を象徴

「PHPオワコン論」には、それなりの根拠がある。正確に理解した上で判断することが大切だ。

理由1: PHP5時代のレガシーコードへの印象

PHP4・5時代のコードは、グローバル変数の乱用・SQLインジェクション脆弱性・型安全性のなさなどの問題が多かった。WordPressのコアコードも含め、「悪いコードの代名詞」になった時期がある。

しかしPHP 7(2015年)〜 PHP 8.3(2023年)でPHPは大きく変わった。

PHP8で変わったこと

PHP 8系では以下のモダンな機能が追加され、コードの品質を格段に高められるようになった:

バージョン主要な新機能
PHP 8.0Named arguments、Union types、Match式、Attributes、JIT
PHP 8.1Enums、Fibers(コルーチン)、Readonly properties
PHP 8.2Readonly classes、DNF Types、null/false/true スタンドアロン型
PHP 8.3Typed class constants、json_validate()、Randomization API強化

「PHPは型がない」「PHPは遅い」——これは2015年以前の話だ。PHP 8.3は厳格な型システムを持ち、JITコンパイラによってパフォーマンスも大幅に向上した。

理由2: 新規プロジェクトでの採用率低下

スタートアップや新規サービスでの言語選択では、GoやPython(FastAPI)、TypeScript(Node.js)が選ばれることが増えた。「最新技術を使いたい」というエンジニアの志向が、PHP選択を減らしている。

これは事実だ。しかし既存のPHPコードベースを持つ企業は膨大にあり、そのメンテナンス需要は消えない。

理由3: コミュニティの印象問題

JavaScript・Python・Goのコミュニティは技術的なブログ記事や登壇が多く、「活発なコミュニティ」のイメージがある。PHPコミュニティはLaravelを中心に健全に維持されているが、発信量で比較するとやや見劣りする。

印象と実需要は別物だ。

Laravelの現実:PHPエコシステムの中心

PHPの将来性を語る上で、Laravelは外せない。

Laravelのポジション

PHPフレームワークのシェア(GitHubスター数・求人数ベース):

フレームワーク相対的シェア特徴
Laravel圧倒的1位フルスタック、モダン、大規模コミュニティ
Symfony2位エンタープライズ、Laravel内部でも使用
CodeIgniter3位(減少)レガシー案件に残存
WordPress(テーマ/プラグイン)別軸で存在CMSとして独自のエコシステム

Laravelは現在、PHPエコシステムの事実上の標準だ。Laravelのソースコードは設計パターンの教科書としても使われており、PHP以外の言語を書くエンジニアも参考にしていることがある。

Laravel 11の現状(2026年)

Laravel 11(2024年リリース)では以下の改善が行われた:

  • Slim Application Skeleton: デフォルトのファイル構成がシンプルに
  • Health Routing: アプリケーションのヘルスチェックエンドポイントが標準搭載
  • API Versioning改善: 大規模APIの管理がしやすくなった
  • Pest統合強化: テストフレームワークとの連携改善

Laravelは現在も積極的にアップデートされており、放棄されたプロジェクトではない。

PHPエンジニアの年収相場

求人数が多くても、年収が低ければ「割に合わない」という話になる。実際の年収データを確認する。

経験年数別の年収レンジ

経験年数PHPエンジニアバックエンド全体
1〜2年320万〜420万円350万〜450万円-30万〜
3〜4年450万〜580万円480万〜620万円-30万〜50万円
5〜7年520万〜680万円560万〜750万円-40万〜70万円
8年以上600万〜800万円650万〜900万円-50万〜100万円

PHPエンジニアの年収は、バックエンド全体と比べてやや低め傾向がある。これは求人の多さ(競争が激しい)と、WordPress案件を含む単価が低い案件の比率が影響している。

スタック別の年収差

PHPの年収は、組み合わせるスキルで大きく変わる。

スタック年収レンジ説明
PHP単体(古いバージョン)380万〜500万円WordPress・レガシー案件中心
PHP + Laravel480万〜620万円現代的な開発案件
PHP + Laravel + AWS560万〜730万円クラウドを含む設計ができる
PHP + Laravel + Docker + テスト600万〜800万円モダンな開発スタック
フルスタック(PHP + Vue/React)620万〜850万円フロントも担当できる

「PHPエンジニア」ではなく「LaravelとAWS/Dockerが使えるエンジニア」として転職活動することで、年収レンジが大きく変わる。

システムエンジニアの年収相場を徹底解説|年代・スキル・企業規模別

SEの年収相場全体と、スキル別の年収アップ幅を確認する。PHPエンジニアの転職戦略の参考に。

PHPエンジニアのキャリア戦略

PHPエンジニアが年収と市場価値を高めるための、具体的な戦略を整理する。

戦略1:「レガシーPHP」から「モダンPHP」へのアップデート

PHP5・6時代のコードしか書けない状態は、確かに市場価値が下がりつつある。PHP8の型システム・コレクション操作・非同期処理をマスターすることで、評価が上がる。

具体的なアップデートリスト:

  • declare(strict_types=1) を前提にした開発
  • Union型・Intersection型の活用
  • Readonly properties によるイミュータブル設計
  • Enumを使った値オブジェクト設計
  • Fibers を使った非同期処理

戦略2: Laravelの深い知識を積む

「Laravelが書ける」から「Laravelのアーキテクチャを設計できる」に格上げする。

差別化になるLaravel知識:

  • DDD(ドメイン駆動設計)とLaravelの組み合わせ
  • Horizon(Queueワーカーの管理)とRedisを使った非同期処理
  • Octane(Swoole/RoadRunner)を使った高速化
  • PHPUnitとPestを使ったテスト駆動開発
  • Sanctum/PassportによるAPI認証設計
PHPエンジニアが最新技術を学んでキャリアアップするイメージ

戦略3: 周辺スキルでフルスタック化する

PHPの求人は多いが、年収の天井を感じたらバックエンド以外のスキルを積む。

フルスタック化に向けた優先スキル:

スキル難易度年収への効果
Vue.js or React(基礎)低〜中+30万〜60万円
Docker + docker-compose+20万〜40万円
AWS(EC2/RDS/S3基礎)+50万〜80万円
Terraform(インフラコード化)+50万〜100万円

特にDocker は難易度が低く即効性が高い。「PHPアプリをDockerで環境構築できる」だけで、求人の選択肢が広がる。

戦略4: キャリアチェンジをいつ考えるか

PHPのスキルを持ちながら、別の言語への移行を考える場合:

PHPからの移行先として有力な選択肢:

移行先学習コスト年収アップ幅向いているケース
Python(Flask/FastAPI)低〜中+50万〜100万円AI/データ分析に興味がある場合
Go中〜高+80万〜150万円高パフォーマンス・バックエンドを目指す場合
TypeScript(Node.js)+30万〜80万円フルスタック化を目指す場合

ただし、PHPを捨てて別言語に乗り換えるより、PHPのスキルをベースに周辺技術を積み上げる方が多くの場合効率的だ。

受託開発から自社サービス企業へ転職する方法|Rubyエンジニアの転職戦略

Ruby/Railsエンジニアの転職戦略。PHPエンジニアと共通する動的言語からのキャリアチェンジの参考として。

PHPとRuby・Pythonの比較

「PHPを続けるかRuby・Pythonに移るか」という選択を考えている人向けに、客観的に比較する。

言語別の国内求人数傾向

PHPは依然として国内求人数ではトップクラス。Rubyは求人数が明らかに減少傾向にある一方、PHPは横ばい〜やや減少程度に留まっている。

言語求人数トレンドコメント
PHP横ばい〜微減Laravelに集中、Wordpress案件も継続
Ruby減少傾向Rails新規採用が減り、Goへの移行が多い
Python増加AI/データ案件が牽引
Go増加高単価、希少性が高い

Rubyと比較すれば、PHPの求人市場の方が安定している。

まとめ:PHPはオワコンではないが、戦略が必要

データが示す答えは明確だ。

PHPがオワコンでない理由:

  • Webサイトの77%が現在もPHPを使用
  • 国内求人数はPythonやGoより多い
  • LaravelはPHP8を活かしたモダンなフレームワーク
  • PHP8.xは厳格な型システム・高速JITを持つ現代的な言語

PHPエンジニアが注意すべき現実:

  • 新規プロジェクトでの採用率は低下傾向
  • PHP単体では年収の上限が低くなりやすい
  • WordPress・レガシーPHP案件は単価が低い

PHPエンジニアが取るべき戦略:

  1. PHP8の機能を使いこなしてコードの質を上げる
  2. LaravelのアーキテクチャとテストスキルでDiff(差別化)を作る
  3. Docker・AWS等の周辺スキルで「PHPが使えるエンジニア」から「PHPを使ったシステム全体を設計できるエンジニア」になる
  4. 必要なら別言語(Go・Python)へのキャリアシフトを検討する

「PHPがオワコン」かどうかより、あなたがPHPエンジニアとして市場価値を持ち続けるためにどう動くかを考える方が生産的だ。

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エンジニア転職の準備完全ガイド|失敗しない7つのステップ

PHPエンジニアからの転職を考えている場合の準備ステップと面接対策を確認する。

よくある質問

QPHPはオワコンですか?+
A

データ上はオワコンではありません。2026年時点でWebサイトの約77%がPHPを使用しており、WordPressを含むCMS市場では圧倒的なシェアを持ちます。ただし、新規プロジェクトでのPHP採用率は低下傾向にあり、「衰退しつつあるが現役」というのが正確な評価です。

QPHPエンジニアの求人は今も多いですか?+
A

多いです。2026年時点で国内の求人サイトにおけるPHP求人数は、PythonやGoよりも依然として多い傾向があります。特にLaravelを使った中〜大規模Webサービスの保守・開発案件が豊富です。

QPHPエンジニアの年収はどのくらいですか?+
A

経験3〜5年のPHPエンジニアで500万〜650万円が目安です。Laravel + AWS + Docker等のモダンスタックを組み合わせると650万〜800万円の求人に応募できます。PHPだけのスキルでは年収の上限が低いため、周辺スキルとの組み合わせが重要です。

QPHP8の新機能はキャリアに影響しますか?+
A

PHP 8.0〜8.3の新機能(named arguments、union types、fibers、readonly プロパティ等)はモダンなPHPの書き方を大きく変えました。PHP8の機能を活用してクリーンなコードを書けるエンジニアは、古いPHP5時代のコードしか書けないエンジニアと評価が大きく異なります。

QPHPかPythonか、どちらを学ぶべきですか?+
A

キャリアの方向性によります。AI・データ分析志向ならPython。Web開発・バックエンドエンジニアとしてのキャリアが目的で、既存のLaravel案件に入りたいならPHPの価値は依然高いです。PHP経験者がPythonを追加習得してフルスタック化するのも有効です。

テックキャリア解析所 編集部

元SESエンジニア|IT業界10年

SES・SIerでの実務経験をもとに、ITエンジニアのキャリア設計・転職・スキルアップに関する情報を発信しています。