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SESとフリーランスの違いを比較|年収・安定性・自由度・リスクを中立解説
キャリア2026年3月15日· 20分で読める

SESとフリーランスの違いを比較|年収・安定性・自由度・リスクを中立解説

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この記事の要点

SESエンジニアがフリーランスを検討する前に知っておくべき年収・安定性・自由度・リスクの違いを中立的に比較。向いている人の条件と移行タイミングの判断基準も解説。

SESとフリーランスの比較図解:年収・安定性・自由度・リスク

SES継続かフリーランス独立か——この判断を間違えるとどうなるか

SESに数年いると、一度はフリーランスを考える。

「単価80万円の案件なのに、手元に来るのは30万円ちょっと」という現実に気づいた瞬間、「直接契約すれば倍近く稼げるんじゃないか」と思うのは自然だ。

ただ、フリーランス移行で失敗するエンジニアもいる。収入が不安定になって数ヶ月で会社員に戻る人、税負担と社会保険料の重さに驚く人、想定より案件が取れずスキルの陳腐化が進む人——これらは珍しくない。

この記事では、SESとフリーランスを年収・安定性・自由度・リスクの4軸で中立的に比較する。「どちらが良い」という結論より、「自分にとってどちらが合うか」を判断するための情報を提供することを目的にしている。

年収:フリーランスが高いのは本当か

数字で比較する

まず実際の数字を見てほしい。

SESエンジニア(還元率60%・月単価65万円):

月給: 65万円 × 60% = 39万円
年収(賞与含む概算): 約480万円

フリーランスエンジニア(月単価80万円):

売上: 80万円 × 12ヶ月 = 960万円
経費・税・社会保険を引いた手取り: 約630〜700万円

表面上の差は大きいが、フリーランスは引かれるものが多いという事実を理解しておく必要がある。

フリーランスの実質的なコスト

項目SES(会社員)フリーランス
健康保険会社が半額負担全額自己負担(月2〜4万円)
年金会社が半額負担国民年金(月1.7万円)または国民健康保険
確定申告費用不要税理士費用や自力での手間
案件空白リスクなし月収ゼロのリスクあり
有給休暇ありなし

社会保険の全額自己負担だけで年間60〜80万円の追加負担になる。これを考慮すると、フリーランスで年収960万円の場合、実質的な手取りはSESの480万円と比べて約200〜300万円多い程度になる。

年収の手取り計算をしているエンジニアのイメージ

フリーランスの単価相場(2026年)

技術分野月単価レンジ
Java/Spring Boot70万〜95万円
TypeScript/React75万〜100万円
Python(AI/ML)80万〜120万円
AWS/インフラ80万〜110万円
Go85万〜120万円
PM/PL90万〜130万円

SESの月単価より15万〜30万円高いのが一般的な相場感だ。ただしこれを実現するには、転職市場で評価されるスキルが必要になる。

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安定性:SESとフリーランスの違いを正直に伝える

短期的な安定性はSESが上

収入の安定という点では、SESのほうが明らかに有利だ。

SESの安定要素:

  • 月給制で毎月固定収入が入る
  • 案件が切れても会社が次の案件を探してくれる
  • 病欠しても一定期間は給与が支払われる
  • 雇用保険・失業給付が受けられる

フリーランスのリスク:

  • 案件終了から次の契約まで収入ゼロの期間が発生しうる
  • 病気・怪我の際は働けない分だけ収入が下がる
  • 景気後退時に案件が減少すると一気に収入が落ちる

フリーランスのエンジニアに調査した統計(クラウドワークス「フリーランス実態調査 2025年版」)では、フリーランスの約35%が「収入の不安定さ」を最大の課題として挙げている。

長期的には逆転する可能性もある

一方で、長期的な視点では話が変わる。

SESに長く在籍しても、還元率・多重下請構造・案件ガチャというリスクは常につきまとう。年収が上がりにくく、スキルが現場次第になるというキャリアリスクは、SESエンジニアが直面する現実だ。

高単価を維持できるフリーランスは、10年単位で見ると総収入がSESを大幅に上回るケースが多い。

SESで年収が上がらない5つの構造的理由

SESの年収が伸びない仕組みを理解してから、次の選択肢を検討しよう。

自由度:フリーランスが有利な面と、意外な制約

フリーランスの自由

フリーランスには確かな自由がある。

  • 案件を選べる: 使いたい技術、関わりたい業界、リモートか常駐かを自分で決められる
  • 働く時間の裁量: 契約によっては稼働日数を調整できる
  • 単価交渉が自分でできる: SESのように営業に単価を任せるのではなく、自分で交渉できる
  • 税の最適化: 個人事業主・法人化によって節税の選択肢が増える

意外な制約

一方で、フリーランスの「自由」には見落としがちな制約もある。

常駐案件の実態: フリーランスといっても、IT系の案件の多くはクライアント先への常駐が基本になる。「自由に働ける」というイメージとは異なり、SESと同様に客先常駐が続くケースは珍しくない。完全リモートの案件は単価が高いが競争も激しい。

案件獲得に時間がかかる: 最初は営業活動に多くの時間を割く必要がある。人脈がない場合はエージェント経由になるが、手数料が取られる分だけ手取りが減る。

人間関係のリセット: SESでも人間関係のリセットはあるが、フリーランスは社内に相談できる同僚もいない。孤独を感じるエンジニアも少なくない。

リスク:4つの観点で比較する

リスク1: 収入の安定性

SESフリーランス
最悪ケース待機中の給与減少案件ゼロで月収ゼロ
確率低い(会社が対応)中程度(特に独立初期)
回復期間数週間〜1ヶ月1〜3ヶ月

リスク2: スキルの陳腐化

SESはスキルが現場依存になるリスクが高い。配属先がレガシーシステムの保守だと、モダン技術への露出がない。

フリーランスは案件を自分で選べるため、スキルアップに有利な案件を選択できる。ただし単価重視で同じような案件を繰り返すと、スキルが固定化するリスクもある。

リスク3: 老後・社会保障

SESは厚生年金・健康保険の半額を会社が負担する。会社員として40年勤めると、年金額に数十万円の差が出る。

フリーランスは国民年金(基礎年金のみ)になるため、iDeCo・小規模企業共済などで自分で老後資産を作る必要がある。

キャリア選択を考えるエンジニアのイメージ

リスク4: 景気後退の影響

ITバブル崩壊・リーマンショック・コロナショック、いずれの局面でもフリーランスの案件は会社員より先に切られた。SESは雇用関係があるため、急激な収入ゼロにはなりにくい。

一方で、SESは会社の経営が悪化した場合に給与未払いのリスクがある(特に中小SES)。

フリーランスに向いている人・向いていない人

5年以上SESエンジニアの転職を支援してきた経験から見ると、フリーランスで成功するか否かは技術力より「マインドセット」の差が大きい。

フリーランスに向いている人

スキル面:

  • 月単価75万円以上が狙える技術を持っている
  • モダン技術(クラウド・コンテナ・TypeScript系)が実務レベルで使える
  • 特定技術のスペシャリストとして名前が知られている

マインド面:

  • 自分から案件を探す行動力がある
  • 収入の上下を「リスク」ではなく「チャレンジ」と捉えられる
  • 半年〜1年分の生活費を確保できている
  • 複数の取引先を持つことへの抵抗がない

ライフスタイル面:

  • 自由な時間配分を重視する
  • 会社の人間関係や社内政治から距離を置きたい

SESを続けた方がいい人

  • 毎月固定給がないと精神的に不安定になる
  • 案件探しや営業活動が苦手または嫌い
  • 育児・介護など、収入の波を吸収できない家族環境がある
  • まだ実務経験2年未満で単価が上がっていない
  • 会社の研修制度・キャリアサポートを必要としている

SES3年目は転職のベストタイミング?

フリーランス独立より先に、SES3年目の転職可能性を知っておこう。年収アップの現実的なデータを解説。

SESからフリーランスへの移行ロードマップ

「フリーランスに移行したい」と決めたら、以下のステップで準備する。

ステップ1: 単価の目安を把握する(今すぐできる)

転職サイトに登録して、スカウトの内容と提示年収を確認する。フリーランスの月単価は転職市場での評価とほぼ一致するため、「転職年収÷12×1.2〜1.5倍」が独立後の月単価の目安になる。

ステップ2: 資金計画を立てる(独立6ヶ月前)

フリーランス移行前に準備すべき資金:

  • 生活費6ヶ月分(家賃・食費・光熱費)
  • 社会保険の初年度追加負担分(年40〜80万円)
  • 確定申告・税理士費用(年10〜20万円)
  • 機材・ソフトウェア費用

最低でも200〜300万円の貯蓄があると安心だ。

ステップ3: 案件獲得ルートを確保する(独立前)

独立前に以下のいずれかを確保しておく:

  • フリーランスエージェントへの事前登録
  • 人脈からの紹介案件(元職場・勉強会など)
  • GitHubやSNSでの技術発信による引き合い

独立後に慌てて案件を探し始めると、焦りから条件の悪い案件を受けてしまいやすい。

ステップ4: 法務・税務の準備

  • 個人事業主として開業届を提出
  • 消費税の課税事業者登録の判断(売上1000万円超は必須)
  • 帳簿管理の方法を決める(会計ソフト or 税理士)
  • インボイス制度への対応

SESとフリーランスの比較まとめ

比較軸SESフリーランス
年収340万〜700万円(還元率次第)500万〜1200万円(スキル次第)
収入安定性高い低〜中(経験次第)
自由度低い(案件・勤務地が制限される)高い(選べる幅が広い)
社会保障厚生年金・健保完備国民年金・国保(全額自己負担)
スキルアップ現場依存自分で案件を選べる
向いてる人安定重視・経験2年未満高単価スキル持ち・リスク許容あり
Winスクール - プログラミングスクール

まとめ:SESかフリーランスかより、市場価値を上げることが先決

SESとフリーランスのどちらが良いかという問いに、単純な答えはない。

SESが合っている人は、安定した収入・社会保障・会社のサポート体制を活用しながら、着実にスキルを積む。フリーランス移行は「いつでも独立できる」スキルと資金が揃ってからでも遅くない。

フリーランスが合っている人は、高単価スキルとリスク耐性が揃ったタイミングで移行する。準備が整っていれば、独立後の成功率は格段に上がる。

共通して重要なのは、今の自分の市場価値を正確に把握することだ。SESの還元率から逆算した実質的な年収と、転職・フリーランス市場でのあなたの価値——この2つのギャップが大きいほど、動くことで得られるリターンが大きい。

エンジニアが副業で月5万円稼ぐ現実的な方法

SESかフリーランスか判断する前に、副業で市場単価を試す方法もある。

よくある質問

QSESからフリーランスへの移行は経験何年から現実的ですか?+
A

実務経験3〜5年が目安です。2年未満では案件獲得に苦労し、単価も伸びにくい。3年以上あれば特定の技術分野で実績が作れているため、エージェント経由で月60万〜80万円の案件を獲得できる可能性があります。

Qフリーランスの年収はSESの何倍になりますか?+
A

単純な比較では1.5〜2倍が現実的な数字です。月単価80万円のフリーランスと、還元率60%・月単価65万円のSESを比べると、年収はそれぞれ約960万円と約468万円。ただし社会保険や税負担の差を考慮すると、手取りの差は縮まります。

QSESとフリーランス、どちらが安定していますか?+
A

短期的な安定性はSESが上です。月給制・社会保険完備・案件切れリスクなし。フリーランスは案件が切れると収入がゼロになる月もあります。ただし長期的に見ると、高単価を維持できるフリーランスのほうがキャリアリスクは低い場合もあります。

Qフリーランスに向いているSESエンジニアはどんな人ですか?+
A

自分から案件を探す行動力がある人、モダン技術(クラウド・Web系)のスキルがある人、半年以上の生活費を用意できる人です。逆に、安定した給与が精神的な支えになっている人や、フォロー体制のある環境で仕事したい人はSESのほうが向いています。

QSESからフリーランスに移行する際の注意点は何ですか?+
A

社会保険の全額自己負担(国民健康保険+国民年金)で月5〜7万円のコストが増えること、確定申告が必要になること、案件の空白期間に備えた資金が必要なことの3点が特に注意が必要です。税務や帳簿管理に慣れていない人は移行前に勉強しておくと安心です。

テックキャリア解析所 編集部

元SESエンジニア|IT業界10年

SES・SIerでの実務経験をもとに、ITエンジニアのキャリア設計・転職・スキルアップに関する情報を発信しています。