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SESを辞めたい人の転職先の選び方|理由別おすすめと成功事例
キャリア2026年2月22日· 更新 2026年3月15日· 22分で読める

SESを辞めたい人の転職先の選び方|理由別おすすめと成功事例

SES転職キャリアチェンジ年収アップ退職

この記事の要点

SESを辞めたいエンジニア向けに、不満の理由別おすすめ転職先6選と円満退職の手順を解説。経験年数別の現実的な選択肢と成功事例も紹介。

SESを辞めたい人の転職先マップ

SESを辞めたい理由は人それぞれ。だから転職先も人それぞれ

SESエンジニアの平均年収は約408万円。IT業界全体の平均498万円と比べて、約90万円低い。

この差を知って「やっぱり転職しよう」と思う人は多い。しかし、年収だけを理由に転職先を選ぶと失敗する

なぜなら、SESを辞めたい理由は人によって違うからだ。年収を上げたい人、客先常駐から解放されたい人、スキルアップしたい人。それぞれ最適な転職先は違う。

「とりあえず自社開発に行けば幸せになれる」と思い込んで転職し、ベンチャーの不安定さに耐えられず後悔する人を何人も見てきた。

この記事では、あなたの「辞めたい理由」から逆算して、最適な転職先を選ぶ方法を解説する。

まず「辞めたい理由」を1つに絞る

転職先を選ぶ前に、一番大事なことがある。不満を1つに絞ることだ。

「年収も上げたい、スキルアップもしたい、客先常駐もやめたい、安定もほしい」——これを全部満たす職場は存在しない。何を最優先するかを決めることが、転職成功の第一歩になる。

理由別おすすめ転職先マップ

一番の不満最適な転職先次点
年収を上げたいメガベンチャー、フリーランス大手SIer
スキルアップしたい自社開発(Web系)高還元SES
客先常駐をやめたい自社開発、社内SE大手SIer(自社勤務)
安定した環境がほしい社内SE、大手SIer事業会社DX部門
上流工程に携わりたい大手SIer、ITコンサル事業会社DX部門

この表を見て「自分は年収が一番の不満だな」と思ったなら、メガベンチャーかフリーランスを軸に検討する。そうやって選択肢を絞ることで、転職活動がブレなくなる。

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6つの転職先を本音で比較する

ネットの記事は「自社開発最高!SESはやめとけ!」という論調が多い。だが現実はそう単純じゃない。それぞれの転職先を、メリットだけでなくしんどい部分も含めて比較する。

エンジニアのキャリア選択イメージ

比較一覧

転職先年収相場入社難易度安定性スキルアップ客先常駐
自社開発(Web系)450〜800万なし
大手SIer500〜750万少ない
社内SE400〜600万低〜中なし
事業会社DX部門450〜700万なし
高還元SES450〜650万あり
フリーランス600〜1200万案件次第

1. 自社開発企業(Web系・メガベンチャー)

メルカリ、サイバーエージェント、楽天のような大手から、社員30人のスタートアップまで様々。

年収の現実:

  • スタートアップ: 400〜550万円(SESとあまり変わらないことも)
  • 成長企業: 500〜700万円
  • メガベンチャー: 600〜1000万円

良い点: モダン技術が使える。React、Go、Kubernetesなど、SESではなかなか触れない技術スタックで開発できる。プロダクトの成長を実感できるのもやりがいになる。

しんどい点: 入社のハードルが高い。コーディング試験がある企業も多く、ポートフォリオは必須に近い。ベンチャーだと経営が不安定で、入社半年で事業ピボットなんてこともある。周りが優秀すぎてプレッシャーを感じる人もいる。

入りやすくするコツ: GitHubに個人開発のコードを公開する。READMEを丁寧に書く。いきなりメガベンチャーを狙わず、中小の自社開発からステップアップする。

2. 大手SIer(元請け)

NTTデータ、富士通、NRI、日立などの大手。SESの「下請け」ではなく「発注側」で働くことになる。

年収の現実:

  • 若手(〜30歳): 450〜550万円
  • 中堅(30〜35歳): 550〜700万円
  • 管理職: 700〜1000万円

良い点: 上流工程に携われる。要件定義や設計など、SESでは経験しにくいフェーズを任される。福利厚生は手厚く、住宅手当だけで年間50万円以上の企業もある。ネームバリューは転職市場で強い。

しんどい点: 実装よりドキュメント作成や会議が多い。「コードを書きたい」人には物足りない。下請けへの発注管理が業務の中心になることもある。大企業特有の社内政治や根回し文化に疲れる人もいる。

入りやすくするコツ: 基本情報・応用情報の資格があると有利。設計書レビューやチームリーダー補佐の経験をアピールする。SESで金融系案件を経験していたら、金融系SIerは特に入りやすい。

3. 社内SE

製造業、小売、金融などIT以外の企業で、自社のシステムを担当するポジション。

年収の現実:

  • 若手: 350〜450万円
  • 中堅: 450〜550万円
  • 管理職: 550〜700万円

良い点: 客先常駐がない。これだけで救われる人は多い。残業は月20〜30時間程度の企業が多く、ワークライフバランスは良好。腰を据えて長く働ける。

しんどい点: 開発より運用や社内調整が中心。「技術を極めたい」人には退屈に感じる。社内の各部署から「PC壊れた」「Excel動かない」みたいな問い合わせ対応もある。キャリアの天井が低い場合がある。

入りやすくするコツ: SESで経験した業界の社内SEを狙う(金融系SES経験者→銀行の社内SE)。技術力よりコミュニケーション能力をアピールする方が刺さる。

4. 事業会社のDX部門

大手メーカーや金融機関が、IT内製化のために新設したDX推進部門。採用が活発化している穴場。

年収の現実:

  • 若手: 400〜500万円
  • 中堅: 500〜700万円
  • スペシャリスト: 700〜900万円

良い点: 大企業の安定性と、社内SEより技術的な仕事の両立ができる。「DX」の看板がつくので、次の転職でも有利。SESで特定業界のシステムを触っていた経験がそのまま強みになる。

しんどい点: 組織が新しい分、役割が曖昧なことがある。既存システムとの連携で泥臭い作業も多い。IT部門と事業部門の板挟みになりがち。

5. 高還元SES

「SESの働き方自体は嫌いじゃない。年収だけ上げたい」——そういう人は無理に業態を変える必要はない。還元率70%以上を公開しているSES企業に移るだけで、年収が100万円以上変わる。

年収の計算例(月単価65万円の場合):

還元率60%(一般的なSES): 65万 × 0.6 × 12 = 468万円
還元率75%(高還元SES)  : 65万 × 0.75 × 12 = 585万円

差額: +117万円

働き方は変えずに年収だけ上がる。転職のハードルも低い。リスクを最小限にしたい人に向いている。

6. フリーランス

中間マージンがなくなる分、収入は大幅に上がる。月単価70万円なら年収840万円相当。

ただし、社会保険は全額自己負担、有給なし、案件が途切れるリスクあり。「自由と引き換えに安定を捨てる」選択なので、3年以上の実務経験と半年分の貯蓄がある人向け。

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経験年数別の現実的な選択肢

「全部の転職先に挑戦できます!」みたいな綺麗事は言わない。経験年数によって、現実的に受かる先は異なる。

経験1〜2年

狙える: 高還元SES、社内SE 厳しい: メガベンチャー、大手SIer、フリーランス

正直、選択肢は限られる。まずは高還元SESで年収を上げながらスキルを磨き、2〜3年後に自社開発やSIerを目指すのが現実的なルート。

経験3〜5年

狙える: ほぼすべて 特に有利: 自社開発、大手SIer

転職市場で最も有利な時期。「実務経験3年以上」を条件とする求人に応募できるようになり、選択肢が一気に広がる。この時期に動かないのはもったいない。

経験5年以上

狙える: すべて(高年収ポジション含む)

専門性を活かした転職を意識すべき段階。「Java + AWS + 金融業界知識」のような掛け合わせで希少性を出すと、年収800万円以上のポジションも射程に入る。

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転職成功事例

転職成功したエンジニアのイメージ

28歳・SES 4年 → メガベンチャー(年収+200万円)

  • 転職前: 380万円(Java、PHP)
  • 転職後: 580万円

土日にReact + TypeScriptのポートフォリオを3ヶ月かけて作成。GitHubのREADMEを丁寧に書いたのが面接で評価された。複数社に同時応募し、内定を比較して条件交渉。

30歳・SES 5年 → 大手SIer(年収+130万円)

  • 転職前: 420万円(インフラ、AWS)
  • 転職後: 550万円

AWS認定ソリューションアーキテクトを取得。SIerは資格を評価する傾向があるため、これが効いた。金融系SESで培った業界知識もアピールポイントになった。

32歳・SES 6年 → 社内SE(年収+80万円)

  • 転職前: 400万円(業務系開発)
  • 転職後: 480万円

年収アップ幅は控えめだが、残業が月10時間以下に。客先常駐のストレスから解放され、「年収が少し上がって、生活の質は大幅に上がった」とのこと。

円満退職の手順

転職先が決まったら、次は退職。SESの場合、客先との関係もあるため段取りが重要になる。

退職を伝える順番と時期

1ヶ月以上前に、以下の順番で伝える。

  1. 自社の上司(営業担当または上長)に口頭で退職の意思を伝える
  2. 客先の責任者には、自社上司と相談した上で伝える
  3. 人事部門に退職届を提出

退職理由を聞かれたら、ネガティブな理由は言わない。「一つのプロダクトに長期的に関わりたい」「特定の技術領域を深めたい」など、前向きな理由を伝える。転職先の社名は言わない方が無難。

引き継ぎで信頼を残す

客先での引き継ぎをきちんとやることで、業界内の評判を守れる。IT業界は意外と狭い。

  • 担当業務のマニュアルを作成・更新する
  • 進行中タスクの一覧と状況を整理する
  • 後任が困らないようにドキュメントを残す

「あの人はちゃんとした人だった」と思ってもらえれば、将来どこかで繋がることもある。

退職時の確認事項

  • 有給休暇の残日数と消化方法
  • 貸与品(PC、社員証)の返却手続き
  • 離職票、源泉徴収票の受け取り時期
  • 健康保険・年金の切り替え手続き

転職エージェントの使い方

SESからの転職では、IT特化型のエージェントを使った方がいい。一般的なエージェントだと「SESって何ですか?」から説明が必要になる。

エージェント選びで重視すべきは、アドバイザーが技術を理解しているかどうか。「還元率が60%で」と言って一発で通じるかどうかで、サポートの質が変わる。

元エンジニアのアドバイザーが多いTechGoは、年収アップ率95%・平均138万円アップという実績がある。SESの構造を理解した上で提案してくれるので、話が早い。

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エージェントは2〜3社に登録して比較するのが基本。合わないと感じたら遠慮なく断っていい。

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まとめ:転職先選びで失敗しないために

SESを辞めたいなら、まず「何が一番不満か」を1つに絞る。全部を解決しようとすると、どの選択肢もしっくりこなくなる。

  • 年収が一番の不満 → メガベンチャーかフリーランス
  • スキルが一番の不満 → 自社開発(Web系)
  • 客先常駐が一番の不満 → 社内SEか自社開発
  • 安定が一番 → 社内SEか大手SIer
  • 上流に行きたい → 大手SIer

「SESを辞めたい」という気持ちは、キャリアを見直すきっかけになる。焦らず、自分に合った選択肢を見極めて動いてほしい。

よくある質問

QSESから自社開発へ転職するのは難しいですか?+
A

経験2〜3年以上あれば現実的な選択肢です。難しいのは未経験や経験1年以下の場合で、その場合はまず高還元SESでスキルを積みながらポートフォリオを作ることが近道です。

QSESから転職したら年収は下がりますか?+
A

スタートアップや社内SEへの転職では一時的に変わらないケースもありますが、大手SIer・メガベンチャーへ移れば多くの場合で年収は上がります。転職先と経験年数次第で50〜200万円のアップが現実的です。

QSESを辞める際に気をつけることはありますか?+
A

客先との関係があるため、退職意思は1ヶ月以上前に自社上司へ伝えるのが基本です。退職理由はネガティブな表現を避け、「長期的にプロダクトに関わりたい」のような前向きな動機として伝えましょう。

QSESを辞めて後悔した人はいますか?+
A

います。特に「とにかくSESが嫌だから」と目的なく転職し、ベンチャーの不安定さや自社開発のプレッシャーに耐えられなかったケースがあります。辞める前に「何が最も嫌か」を1つに絞ることが重要です。

QフリーランスはSES経験者に向いていますか?+
A

実務経験3年以上があれば選択肢に入ります。ただし社会保険の全額自己負担・案件空白リスクがあるため、半年分以上の生活費の貯蓄と安定した案件獲得ルートを確保してから独立するのが安全です。

テックキャリア解析所 編集部

元SESエンジニア|IT業界10年

SES・SIerでの実務経験をもとに、ITエンジニアのキャリア設計・転職・スキルアップに関する情報を発信しています。